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2007年7月7日 LIVE EARTH 京都/東寺 スペシャルライブ レポート

RIP SLYME
UA
BONNIE PINK

2007年7月7日。京都議定書採択の地であり、長い歴史を築いてきた古都・京都にてLIVE EARTH Special Eventは行われ、荘厳な雰囲気の東寺に多くの人が集まりライブを楽しんだ。手には入り口で配布されたエコバック。京都らしく着物に身をつつんだ女性もちらほら見受けられ、青くライトアップされた東寺は普段とは違った趣をかもし出していた。

スタートをきったのはRIP SLYME。お寺に異色なヒップ・ホップが鳴り響く。荘厳な雰囲気は、彼等の登場とともにゆるーい空気へと変わっていった。だんだんと熱気立つ会場は、夏の名曲「楽園ベイベー」でヒートアップ。一見さんもウエルカムと称するRIP SLYMEとのコールアンドレスポンスが実現された。

会場が温まったところで登場したのはUA。「おおきに」とはんなりとした京都弁でのあいさつが可愛らしい。奄美大島の言葉で歌う「トゥリ」は、自然と一体化するように空や緑にしみこんでいき、木々の中で鳴く鳥のように美しい歌声は観客を魅了させた。UAの歌声が果てしない空まで響き、それに答えるように空はだんだんと薄暗くなっていった。肌にあたる風がひんやりと心地よくなってきた頃には、会場は時を忘れてUAのやさしい歌声に包まれていった。

続いてのライブは、バンド体制でのBONNIE PINK。甘い中に力強さのある声でしっとりと4曲を歌いあげた。京都出身の彼女は東寺の風景にもすっと馴染み、聴こえてくる歌声はまるでマイナスイオンを浴びているような感覚だ。ラストの「Water Me」では、「心が枯れてしまい、水をくださいと叫んでいる人がいたら素直に水をあげれる人になりましょう。今、地球が水を欲しがっているときに、些細なことでも行動にうつせる人になりましょう。」と熱いメッセージを込めた。

空もとっぷりと暗くなり、東寺のライトアップが一層迫力を増すころにMicheal Nymanが登場。何も言わずピアノに向かい、堂々たるピアノソロを見せてくれた。美しい低音が響きわたり、悲しげな旋律はまるで地球の叫びのようにも感じられる演奏。会場全体がMicheal Nymanのピアノの音に引き込まれ、ひとつになった。言わずとしれた名曲4曲を披露したあと、Micheal Nymanは客席に向かい深いおじぎをして最後の曲を弾き上げた。東寺の厳格な佇まいが、中からのぞく仏像が、そして歴史を重ねて来た京都という土地が、不思議と彼にマッチしていた。

トリを飾るのは、ファン待望復活ライブのYellow Magic Orchestra。待ちわびた観客が総立ちでコールをする中、Yellow Magic Orchestraの3人がそれぞれの位置についた。復活にふさわしい、壮大なセットだ。会場からは歓喜の声があがった。そして手拍子とともに電子音が東寺に響き渡り、リズミカルに「以心電信」がはじまる。心地よい音にコーラスが重なり、会場全体が軽くなったかのようだ。続いて「レスキュー」では楽しそうにリズムを刻む人々の姿が多く見られた。その後の「War and Peace」は、絶妙なバランスで成り立った美しい音がステージから全体に広がっていき、地球の歴史や人間の歴史について考えさせられる。Yellow Magic Orchestraのライブは歴史ある音と新しい音が共存し、今まで見たこともないような情景を見せてくれるものだった。思わず涙ぐむ人の姿も見られた。最後は「RYDEEN」で爽やかに締め、3人はステージを後にした。その後も会場では大きな拍手が続いた。まさに歴史的な場所で歴史的なライブが行われた瞬間だった。

人々は余韻に浸るように、五重塔を眺めていた。ライブが始まる前と後では、環境問題に対する意識が変わるものになったのではないだろうか。その証拠に、CO2削減を意識して公共交通機関を使用して帰る人の姿が多く見られた。東寺にLIVE EARTHという新しい歴史が刻まれた一日となった。

取材・文/吉村沙織  撮影/反田和宏

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Micheal Nyman
Yellow Magic Orchestra