
PR
◆室内楽 「モーツァルト:弦楽四重奏曲第14番~第19番【ハイドン・セット】全曲」
クラシック初心者にとって“室内楽”とは謎の言葉だ。だって、オーケストラだって室内で演奏しているじゃん。無理もない。もともと“cember music=宮廷内の広間で演奏される音楽”という意味なのだが、なぜかこの訳語が日本では定着してしまった。大ざっぱにいえば、室内楽とは楽器アンサンブルのなかで、1パート1人で演奏する重奏のための音楽のことだ。二重奏から三重奏、四重奏、五重奏…とさまざまなスタイルがあるが、第1バイオリン、第2バイオリン、ビオラ、チェロによる弦楽四重奏がその代表。合唱でいえばソプラノ、アルト、テノール、バスにあたり、メロディーとほかの3つの楽器がそれを支える和声的役割を果たすことからクラシックの基本にして究極の編成といえるだろう。また、指揮者がいないため各奏者に自発性が求められる。演奏会ではアイコンタクトや身振りでアンサンブルを整えたり、奏者同士の“音による会話”を楽しめるのも室内楽の醍醐味。主動的な役割を果たす第1バイオリンのパートにピアノやフルート、オーボエなどをあてた四重奏曲も数多い。室内楽曲にも多くの傑作を残したモーツァルトの弦楽四重奏曲では“ハイドン・セット”と呼ばれる6曲が有名だ。リスペクトする先輩ハイドンの弦楽四重奏曲に感動し、それを規範とし超えるような作品を目指して書かれている。一晩でオペラ「ドン・ジョヴァンニ」の序曲を書いた、など早書き伝説を残す天才には珍しく、2年以上の時間をかけた力作だ。気合いが入っている。緻密で作曲技法の粋を凝らていて、聴き応え十分。ウィーン出身のアルバン・ベルク四重奏団の旧盤では、ウィーンの伝統の香り豊かな歌心と精致なアンサンブルを融合させた名演を聴かせる。より表現がダイナミックになった新盤も甲乙付け難い。
3CD
- アルバン・ベルク四重奏団
- 「モーツァルト:弦楽四重奏曲第14番~第19番【ハイドン・セット】全曲」
- ワーナーミュージック
- 1998年8月26日
アルバム
WPCS-6405
3,150円(税込) - 1998年8月26日
| 【DISC 1】 | |
| 01. 弦楽四重奏曲第14番ト長調K.387「春」 | |
| 02. 弦楽四重奏曲第17番変ロ長調K.458「狩」 | |
| 【DISC 2】 | |
| 01. 弦楽四重奏曲第15番ニ短調K.421(417b) | |
| 02. 弦楽四重奏曲第16番変ホ長調K.428/421b | |
| 【DISC 3】 | |
| 01. 弦楽四重奏曲第18番イ長調K.464 | |
| 02. 弦楽四重奏曲第19番ハ長調K.465「不協和音」 |

