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私が考えるプロム・クラシック
selected by 山崎まどか

山崎まどか
文筆家。著書に『オードリーとフランソワーズ』『ブック・イン・ピンク』(共に晶文社)、『乙女日和』(アスペクト)等。この夏、長谷川町蔵氏との共著『ハイスクールU.S.A〜アメリカ学園映画のすべて』(国書刊行会)が発売。秋には『ガールズ・シネ・ブラボー!』(講談社)が発売予定。9月22日にはプランタン銀座のエコール・プランタンにて「ノスタルジック・ロマンティック・レクチャー」を開催。
http://www.246.ne.jp/~romantic/
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アメリカのハイスクールを舞台にした映画は、様々な生徒の風俗を紹介する登校シーンで始まり、昼休みのカフェテリアで学内のヒエラルキーが素早く紹介され、違うタイプの生徒たちの物語が絡み合って、プロム・パーティで大団円を迎える。そこにはいつだって、青春を讃えて踊るにふさわしい曲が流れている。そんな訳でプロムの選曲係を仰せつかった高校生になりきって、学園映画を彩った・彩るべきアーティストたちの曲を選んでみた。
1. アリス・クーパー 「School's Out」
「永遠に学校におさらばだぜ!」と夏休みの到来に喝采を叫ぶようなこのロック・ナンバーは、永遠に年度末に高校生たちの心の中で爆音で鳴り続けるだろう。夏休み前の高校生たちを描いた群衆劇の傑作、『バッド・チューニング』にも使われていた。
2. ジョーン・ジェット&ザ・ブラックハーツ 「バッド・レピュテーション」
学園の非主流派としてさえない高校生活をおくるティーンたちを描いたカルト・ドラマ、『フリークス学園』に主題曲として使われて以来、すっかりはみだしっ子たちのアンセムになったナンバー。『恋のからさわぎ』でもジュリア・スタイルズがこれをカーステで爆音で流しながらマイカー通学。
3. ジャクソン・ブラウン 「Somebody's Baby」
パワー・ポップのコンピとしての学園映画のサントラ、というひな形を作ったのは『初体験リッジモント・ハイ』。そのオープニングを飾るこの曲は、長らく『リッチモント〜』のサントラのみで聞ける名曲だった。美しい女の子に心をときめかせるボンクラ男子の心情が甘酸っぱく描かれている。
4. Phantom Planet 「Lonely day」
「カリフォルニア」が映画『オレンジ・カウンティ』と大ヒット青春ドラマ『The O.C.』に使われて以来、デス・キャブ・フォー・キューティと並んですっかり00年代のティーンとオレンジ・カウンティの代名詞になったバンドの、リリカルな曲。
5. Cleopatra 「Yes This party's going right」
プロムにはもちろん、ジャム&ルイスの曲がなくちゃね。ジャクソン・ファイブの「帰って欲しいの」のキュートなカバーで知られる黒人娘三人組による、胸キュン・ミディアムは、いかにもこのコンビらしい仕事。是非、学園映画のハイライトで流して欲しい。
6. ビリー・アイドル 「Dancing with myself」
80年代、一種のバブルガム・パンクやロックで一世を風靡したキース・フォーシーの仕事。ビリー・アイドルによるオリジナルが『キャント・バイ・ミー・ラブ』に、ドナスによるカバーが『ミーン・ガールズ』のラストに使われている。グループから独立して一人で踊る子どもへのアンセム。
7. シックス・ペンス・ノン・ザ・リッチャー 「Kiss me」
ドラマ『ドーソンズ・クリーク』と映画『シーズ・オール・ザット』に使用されて、無敵のプロム・クラシックになった愛らしいナンバー。メルヘンな詞も乙女心にツボ。PVに出演しているキュートなレイチェル・リー・クックの姿も忘れがたい。
8. アトミック・キトゥン 「Eternal Flame」
『チアーズ!』のサントラでチアリーダー・アンセムの「ミッキー」を蘇らせた英国アイドル・グループが、バングルス時代のスザンナ・ホフス一世一代の名曲をカバー。プロム・キング&クィーンのオナー・ダンスはもちろんこれで決まり。
9. O.M.D. 「If you leave」
プロムを終着点とするハイスクールのロマンスがどんなに過酷で、またどんなにサワースウィートか教えてくれたのは、ジョン・ヒューズの『プリティ・イン・ピンク』だった。映画のラストにかかるせつないナンバーをプロム終盤に流せば、否応なく恋は盛り上がる。
10. シンプル・マインズ 「Don't you(Forget about me)」
最後もやはりジョン・ヒューズの映画から生まれた名曲で締めよう。『ブレックファスト・クラブ』のラストに流れて、見る者全ての胸を締めつけたシンプル・マインズの(一般的な認識としては)セルアウト曲。
