キリンジ インタビュー

メジャー・デビュー10周年を迎えたキリンジが、ここにきて、当初のカジュアルなポップ・バンドとしての魅力を、ストレートに出すようになっている。ニュー・アルバム『7-seven-』は、一見シンプルでキャッチー、でも複雑な構造を持ったプロダクションの中で、彼らの最大の生命線である、人なつこいソングライターとしてのレベルの高さが、明確に浮き彫りになった1枚だ。そこで、この10年を振り返ってもらいつつ、現在の立ち位置、キリンジ本来の魅力について語ってもらった。
取材・文/岡村詩野
昔の音楽に影響されてるんだけど、鳴っているのは今の音っていう。イギリス人ぽい解釈っていうか
MSN:唐突ですが、この10年ほどで、普段聴く音楽の趣味に変化ってありました?
堀込高樹:いや、それほどではないですね。ただ、最初の2枚のアルバム(『ペイパードライヴァーズミュージック』『47'45"』)までは、昔から好きで聴いていた、音楽からの影響が強いですね。実際、スタジオとかでも、スティーリー・ダンとかピーター・ゴールウェイとか、そういうのを参考にしていたりしてたし。でも、その後は、割とリアル・タイムで好きになった現在の音楽に、影響受けたりするようになりましたね。
MSN:それは例えば?
高樹:『Fine』に入っている「切り花」とかは、エリカ・バドゥに影響されたかもしれない。
堀込泰行:僕は、「エイリアンズ」(『3』収録)のバックを作る時に、ジャミロクワイの演奏の感じを、少し意識しましたね。昔の音楽に影響されてるんだけど、鳴っているのは今の音っていう。イギリス人ぽい解釈っていうか、あんまりこなれ過ぎてない感じっていうか。プロデューサーの冨田(恵一)さんと、当時そういう話をしたのは覚えてますね。あんまり聴きやすいAORになっちゃうと、自分の音楽じゃないような気がしてたので。

