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宇多田ヒカル インタビュー

7曲目からは、アルバム用に書き下ろした新曲が続く。まずは、「Gentle Beast Interlude」。8曲目の「Celebrate」へ続く、イントロとして作ったという。

宇多田ヒカル:最初は『Celebrate』のイントロみたいな部分として、Interludeみたいなのつけて、出てるまんま、この構成で作った。そうしたら、みんなが「じゃあ、ここはInterludeでいいんじゃない?」とか言って、「じゃあ、そうしますか」って。(結果としてアルバムの)インターミッション的な、前半のめちゃくちゃA面っぽい感じと、後半のもうちょっとにカオスっぽい感じを分ける役割になってよかった。この歌入れは、『Celebrate』も全部終わってからやったから、ある意味でアルバムの一番最後の作業というのはInterlude。“ジェントルビースト”とは、優しい野獣っていう意味。

当初、意外な仮タイトルが付けられていた「Celebrate」。“イケイケなアップテンポのダンスの歌を作りたい”という彼女の意向を反映して、制作の過程から、その勢いが止まらなかったようだ。

宇多田ヒカル:一番最後に作った曲。アップテンポの、『Beautiful World』もダンスぐらいのテンポだけど、イケイケじゃないし、イケイケなアップテンポのダンスの歌を作りたいなと思って。(スタジオで)「(アルバム制作はまだ)終わってないけど、打ち上げみたいな気分でやろうぜ、イビザみたいにいこうぜ! アゲアゲでいこうよ」とか言って、みんなに大笑いされて。「ハイハットのもっと派手なやつ入れたいんだよね」という時も、周りから「それだと、なんかちょっとイケイケになりすぎないかな?」と言われても、「いいじゃん、もうイケイケで」って、すごいイケイケな音を私が選んで、「これでいいよ、これだ!」とか言って、チッチッチッチって(笑)。ちなみにホームページにアップしてた仮タイトル“やけくそ”が、実はこの『Celebrate』なの。

『Celebrate』は、(制作期間としては)今までで最短ですね、作曲も、アレンジも、歌詞も、歌入れも5日間ぐらいで全部やったから。すっごい簡単にできて、本当にびっくりした。(歌詞は)日本のヒップホップっぽい歌詞を書こうと思って。だから、日本のラッパーぐらいのつもりで、オレンジレンジぐらいにって。(歌は)セクションごとに歌っている雰囲気が全然違うから、一人なんだけどTLCみたいな。一人TLCみたいなことはよくやるんだけど、特にこの曲が、すごいよく出ている。ダンスにするにしても、おしゃれにしたかったのね。おしゃれなナンバー作りたくて、(制作の時も)「渋谷のクラブっていうよりも青山みたいな」とか言って、みんなに説明していたの。是非クラブでかけてほしい。

宇多田ヒカルのホームページを、常々チェックしている方には“この曲のことか!”と、嬉しい発見とともに聴けるのでは? 宇多田ヒカルがブログで、曲の完成を報告した「Prisoner Of Love」も収録。

宇多田ヒカル:ホームページに一応久しぶりに自分の曲でぐっと来たと書いたのがこれなんだ。こういう曲調って、最初のころによくやっていた、私の十八番っていうか、もうやりきった感があって、(最近はあえて)そういう曲調とかコード展開をやらなかったんだけど、今回(のアルバム)は「すごく素直にやる」みたいなテーマがあったから、そのような不自然な避け方をしないで、「これが好きだからこうなんです!」という感じで作っちゃえばいいんじゃないの?と思って、別に前の作品とか意識しないで作った。いわゆるお家芸を封印していたみたいな感じがあったから、それもなんか面倒くさいなと思って。別に封印することないだろうしっていう、違和感もあるよね。(だから)自然に出てきました。(自分でも)素直になったなぁと思って(笑)。