PR


小野 リサ インタビュー

こうして音楽による旅を続けていることは、ブラジルという国のルーツを探すことにもなっているんです

MSN:オリジナル曲の「Family」はどんな感じで作ったんですか。

小野:ファミリーとソウルって、すごく深いつながりがあると思うんです。家族との生活の中から音楽が生まれた曲が、ソウルには多いですよね。私のファミリーだったらどんな感じになるかな、と思いながらギターをつま弾いていたらできた曲なんです。歌詞はバックボーカルのビルがつけてくれて。レコーディングしているときに、私の家族がスタジオに遊びに来て、静かに聴いてなきゃいけないのにギャーギャー騒ぎながら(笑)。そんな雰囲気を彼は詞にしてくれたんです。将来聴いたときに思い出して、これも記念になるかな、と(笑)。

MSN:オリジナルではもう1曲、ボーナストラックとして「Eu Você」が収録されています。ブラジル音楽ならではの楽しい曲ですね。

小野:今回、ソウルをたくさん聴いたなかで、ソウルとブルースが私のなかでつながったんです。そういうブルース的なメロディーを口ずさんでできたのがこの曲。それにサンバのリズムをつけたら、ブラジルの音楽になったという。この曲で、ソウルとブラジルが初めてつながりましたね。アフリカからブラジルに黒人が渡ってサンバが生まれたように、北米に渡った黒人からブルースが生まれた。そのリズムを変えて太陽の光を入れるとサンバになっちゃうという。今回取り上げているレイ・チャールズの「Unchain My Heart」も、ジョルジ・ベンジオールが書いたサンバの名曲「マシュ・ケ・ナダ」によく似てるな、と感じました。

MSN:遠いようで、どこか音楽的なDNAみたいなものはつながっているんでしょうね。さて、ここ数作さまざまな音楽を取り上げてきましたが、ご自身のなかでのボサノヴァに対する思いにも変化があるのでは?

小野:こうして音楽による旅を続けていることは、ブラジルという国のルーツを探すことにもなっているんです。ブラジルはいろんな国の移民が渡ってきてできた国。文化もいろんな国の文化が混じり合って生まれた。それゆえに、音楽もとても豊かなものなんですけど。いろんな音楽を取り上げてきたことで、ブラジルの音楽を改めて演奏したときには、以前よりもっとその意味を明確に感じながら、音作りができるような気がしています。