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平井堅 インタビュー

自分のイメージがセクシーというか夜なイメージで固まっていて、それで楽曲提供としていろんな方からいただく曲も、マイナーコードの曲が多くて。それに対して反発心があって、封印したんです。

MSN:若いとこの歌はうたえないですよね。平井さんの歌には今までも、せつない歌がたくさんあったけど、どこか必ず甘い、スウィートな感覚もあったと思うんですけど…甘酸っぱい痛みというような。

平井堅:そうですね、ありますね。

MSN:今回、それが全然ないですね。きついくらい痛い。

平井堅:それは意識しましたね。とにかく攻め、攻め、攻め、で行こうと思ってました。例えば「瞳をとじて」みたいなせつないバラードは大好きだし、自分でも勝負球だと思っているんですけど、だからこそここぞというときだけに披露したいと思っていて。だからその勝負球を投げるときまで、どんだけ遠回りできるかが今だと思うんですよ。今回もまさにその遠回りで、バラードだけど、甘さのない、尖った刃物的な、違う色味のもの、を意識しましたね。…ただ、出来上がってから、ドマイナーの曲って、自分で思ってるより合ってるんだなあと思ったりもしたんですけど。ある朝「めざましテレビ」を観てたら、今回の僕の曲の話が出て、「平井さんの声ってマイナーコードに合いますねー」って軽部さんと高島アナウンサーが言ってて、「今はミュージシャンでなくてもマイナーコードを知ってるのか! 」と感心してたんですけど(笑)。そのマイナーの曲って、実は書くのも歌うのも5、6年ぶりなんですよね。自分の声や歌がほんとはマイナーコードと合うんだってことを、今回改めて思い出したんです。

MSN:あえて避けてたんですか? 

平井堅:避けてました。2000年頃、「楽園」「why」とシングルでマイナーコードの曲を連発していて、その当時は自分のイメージがセクシーというか、夜なイメージで固まっていたんですよね。それで楽曲提供としていろんな方からいただく曲も、マイナーコードの曲が多くて。それに対して反発心があって、封印したんです。でもほんとは、自分で書く曲でも、自然とでてくるのはマイナーコードなんですよ。そういうことを今回思い出しました。カップリングの「Kiss」は、これまたドソウルなんですけど、これも「そうだよ、ドSOUL、好きなんだよな」って思い出しましたし(笑)。

MSN:この曲って…すぐできました? 

平井堅:はい、すぐできましたね。映画の原作の小説を読んで、台本を読んで、10分くらいのダイジェスト版を観て、そしたらもう全部、曲が頭の中にあって、メラメラしてて。なんかこう、うっしっし…みたいな(笑) 。

MSN:「うっしっし」(笑)? できちゃったよ! みたいな? 

平井堅:そうですね(笑)。曲を作る前から我慢できなくて、マネージャーさんに言いたくて言いたくて。「女言葉で、ドマイナーで、エキセントリックで…」って。そのときすでにサビの「私を〜汚して〜」はできていて。