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Rainbow Serpent 2009
2009年1月23日(金)~26日(月)@BEAUFORT VICTORIA (MELBOURNE / AUSTRALIA)
今年で12年目を迎えた、オーストラリア有数の野外フェスティヴァル「レインボー・サーペント」4日間のキャンプインで荒野に集結した参加者は述べ1万2千人!世界最高峰とも言われる素晴らしい客層を集わせる、この奇跡的とも言える宴は、今後私達が野外音楽フェスティヴァルをより良いものにして行く為のヒントやアイディアが詰った理想のモデルとなっていた。
オーストラリアはメルボルンの郊外にて毎年1月下旬に開催される野外フェスティヴァル「レインボー・サーペント」。このレインボー・サーペントとは、オーストラリアの先住民族であるアボリジニに伝わる巨大な「虹色の蛇」の事で、その各部族に伝わる蛇の姿をした神とも精霊ともいわれる存在として崇められている伝説の大蛇の事で、そんな地元ネイティヴに伝わる伝説にも因んでオープニングセレモニーでは会場近隣に先住するアボリジニ達が集まり、フェスティヴァル開催の無事を祈る儀式から始まる。そんなある種神聖な雰囲気を漂わせる儀式から序々にPARTYムードへと移行するように、ステージではアボリジニのダンサーや、ミュージシャン達が演奏を始めた。このパフォーマンスに、日本からは「シュポングル」や「キノコスモ」のドラマーとしても知られるパーカッショニスト「野毛乱」が乱入するも、地元ミュージシャン達と直ぐに溶け込み、素晴らしいオープニングアクトをサポート。野毛乱の天性の才能と共に、オーストラリアの懐の広さを見せつけられる。
日本とは真逆の季節となるオーストラリアの1月は灼熱の真夏!連日37℃を超える日差しは、日本の20倍と言われる紫外線を放ち襲いかかるが、夜になると気温は急激に冷え込みダウンジャケットが必要になる程に天候の変化が激しい故、大自然に居る事を痛い程実感出来るも、装備さえきちんとしていれば、今迄には体験した事が無いような空の広さや、天の川が連日ハッキリと見える程の夜空に広がる星の数に圧倒される事だろう。そんな圧倒的な大自然を楽しみながら、会場内では単にメインフロアで踊り狂うだけでなく、自由な自己表現とそのライフスタイルを既成概念に囚われず楽しんで居る人々が溢れている。「入場料を払っている客なのだから、楽しませろ」という受け身ではなく、参加者それぞれが、個々に自分のペースで楽しみを見つけ、彼等が楽しそうにしている事で更に周囲も楽しくなって行く。その連鎖が、会場内を異常な迄にハッピーなヴァイヴレーションで包んでいるのだろう…。
実際の所SECURITY と書かれたT-シャツを来たスタッフは数名居るものの、彼等が出動するような事は殆ど無く、立ち入り禁止エリアもテープ1本での仕切りのみ。一見、ユルすぎじゃないの!?とも思える対応にも思えるが、日本のフェスのように会場をゴミで汚すような人も、酒で潰れるような暴君も居なければ、フェンスを乗り越えてステージによじ上って来てしまう連中も居ない。
ここは「自由を愉しむ」術を知った子供の心を持った大人達の集まりであり、日本のような「自分勝手と自由を履き違えている餓鬼」は皆無である。
勿論、オーストラリアでも、こうした自分勝手な餓鬼共が暴れるパーティーやフェスは多からず存在しているので、オーストラリアのシーンは良くて、日本のはダメと言っているわけでは決して無い。
そもそも「興行」ではないフェスの核は「パーティー」つまり、お祝い事である。20年前に遡っても、日本国内でも初期に行われていた野外パーティーは、「満月の夜」や「春分、秋分」と言った、季節の節目や、特別な星の動きに併せてのみ開催されていたし、身近な例で言うと「バースデーパーティー」や「ウェディングパーティー」等も、その延長線上でしか無く、こうした「核」となる「祝うべき意味」を考えなければ良いパーティーにはなり得ないのではないか!?
オーガナイザー(主催者)サイドに「ダンスミュージックフェスを開催する」という音楽イベント的「興行」に偏る事の無い、本来こうした集いの「核」となる、パーティースピリットの本質が有るかどうかが重要で、そこを踏まえた上で、それに賛同する様々なアーティストやクリエイターに参加してもらう事で、集まる人々に様々なエンターテイメントを提供出来た結果がフェスティヴァルであると思う。
会場内ではヨガやベリーダンスのワークショップ他、様々な催しにも自由に参加出来、シアタースペースでは世界各国の映像作家達の作品が連日上映され、キッズエリア充実しているので、家族で来ても楽しめる他、突発的に始まるパフォーマンス集団が至る所に現れたり、「ミス&ミスターレインボーサーペント」を決めるコンテストまで行われているので、参加者の仮装衣装やドレスアップぶりは気合いの入ったものが少なく無い。
そんな会場内のおもてなし尽くしにより、キャンプインした4日間はあっという間に過ぎ、一見狂気の沙汰とも思える荒野の集いは、自由で平和な雰囲気の中、多面的に遊び倒せる場所となった。また会場でのゴミのリサイクリシステムはトイレの糞尿処理にまで工夫がなされており、エコロジーという観点からも、今後私達が生きる上でのヒントやアイディアに出逢える等、学びの場所としても評価出来、ダンスミュージックシーンというだけでなく「ライフスタイル提案の場」としても、今後の日本、そして世界を楽しみながら生活して行くきっかけ作りとして、より多くの人たちに体験してほしいと感じた…。
「このアーティストを観に行く!」と言う事ではなく「レインボーサーペント」を体験しに行く!」というスタンスで、来年以降是非参加してみて欲しい。
オーストラリア独特の風土やライフスタイルに触れるにも、最低でも2週間〜1ヶ月は休みを取る事をオススメします。「え〜そんな長期の休暇無理だよ!」と思ってしまう時点で既に日本のシステムに脳がヤラれちゃってます。そう言う人程長期のホリデーが必要かと思うのですが…。
Text by Kotaro
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